人権啓発活動等シンポジウムに参加してきました。


今日は、10時から(16時まで)茨城県自閉症協会主催(共催:茨城県発達障害者支援センター、JDDネット茨城、全国障害者問題研究会茨城支部)の「人権啓発活動等シンポジウム」が石岡市のふれあいの里石岡:ひまわりの館で開催されました。


茨城県自閉症協会では茨城県からの委託事業で今年で2回目の「人権啓発活動等シンポジウム」を開催したものです。


開催趣旨は、

茨城県委託人権啓発事業として、自閉症者の就労に関するシンポジウムを開催します。
まず、青年期の自閉症者の就労問題について焦点を絞り、2009年3月に独立行政法人 高齢者・障害者雇用支援機構 障害者職業総合センターがまとめた「発達障害者の就労支援の課題に関する研究」について学びます。
次に、自閉症児・者が働く場の事業主、就労を支援して下さっている方々、そして当事者にパネラーとして参加いただき、「就労の実態と支援の課題」を明らかにします。
その上で今後必要な支援、方向性について皆様と討論を進めていきたいと思います。

http://asibaraki.web.fc2.com/newAS/2009PDF/20100116.pdf

*1

としています。


昨年は、土浦市で武藤直子さんを講師に招き「自閉症スペクトラムの基本概念と対応」のテーマでの講演会とシンポジウムでした。
今年は、第1部は自閉症者の就労支援をテーマに障害者職業相談センターの主任研究員である望月葉子さんが「自閉症者の就労と支援」と題しての講演会と第2部は「自閉症者の就労〜実態と支援の課題〜」と題してのシンポジウムでした。
パネラーは、当事者の立場から「一般就労している本人と保護者」、就労の現場(自閉症者雇用の事業所と障がい者雇用コンサルタント)から2名、そして就労支援の立場からとして障害者雇用対策を所管している行政の係長、元NPO法人自閉症児者との共生ネットワークの実践活動していた代表者(自閉症者の保護者)、障害者就業・生活支援センターの運営者が登壇しました。

当事者は自ら用意してきた原稿を自分なりのことばではっきりと発表していました。
その母は子どもの生い立ちから就労に至るまでの苦労話や息子への支援の内容を保護者の立場から発表してくれました。



自閉症を始めとする発達障がいのある方たちは、職業安定法障害者雇用促進法による一般就労と言われる就業・就労支援や障害者自立支援法による就労支援により福祉的就労となるわけですが、自閉症者も10人10色であり「一人ひとり、就労の方法も違い、支援の仕方も違う」ものですので、就労支援と言っても一概には言えないものです。
しかし、障がい者就労支援の考え方や就労方法の基本は変わりないものと思いますので、このような障がい者の就労支援を学ぶ機会を県内の多くの障がい者団体や就労移行支援事業所、そして発達障害者支援センターが中心となって増やしてもらいたいものです。

なお、私は以前から障害者自立支援法は天下の悪法と声高々に言ってきましたが、ひとつだけ評価するとすれば「障がい者の就労支援」であると思っています。



民主党政権になって障害者自立支援法を廃止し、障がい者総合福祉法を制定することで「かなり大きなうねり」が起きていますが、障がい者の就労支援がどのような方向に行くのか大きな関心があります。

内閣府主催の障がい者制度改革推進会議には多くの障がい者自身や保護者が設立した障がい者団体を構成員として参加していますが、その動向を注視しているだけではなく、障がい者当事者、その保護者や所属する障がい者団体が積極的に声高々に意見を言っていく必要があると考えています。

それには、それらの情報をいち早くキャッチし、時機を逸せずに活動や運動をしていく必要があると思っています。

ウオッチング障がい者制度改革推進会議のWebサイト
http://www.nginet.or.jp/jdict/watch.html



再来週日曜日は、水戸飯富養護学校で手をつなぐ親の会主催の卒業生支援事業である「飯友会(いいともかい)」です。

*1:茨城県自閉症協会の開催案内から引用しました。