茨障研主催で「特別支援教育支援員セミナー」を開催しました。


本日午後、茨城県障害者問題研究会(略称:茨障研・全障研障害者問題研究会茨城支部)主催(後援:茨城県教育委員会)で「特別支援教育支援員セミナー」を開催しました。

参加者は、100名の定員を大幅に超えた160名が参加され、会場は真夏の暑さに負けないくらいの熱気に包まれていました。
参加者はやはり特別支援教育支援員の方が8割を占めており、そのほかに保育所、幼稚園そして特別支援学校(養護学校)で特別な支援を必要としている子ども達と毎日係りをもっている方が参加されていました。


特別支援教育支援員セミナー
 通常学級で困難を抱える子どもたちへの支援を学ぶセミナーです。

8月1日(日) 13:00〜17:00
        場所:水戸・茨城県立歴史館 講堂
        講師:新井英靖先生(茨城大学
           石田隆雄先生(元勝田養護学校校長、茨城キリスト教大学


開催趣旨
 現在、小・中学校の通常の学級の中で、さまざまな支援を必要とする子どもたちが学んでいます。
 このような子どもたちのために、「特別支援教育支援員」(あるいは「補助員」等の名称)が、学習面や友だちとの関わり方などの支援を行う取り組みが進んでいます。
 そこで今回、特別支援教育界の第一線でご活躍中のお二人の先生をお招きし、通常の学級で困難を抱える児童生徒に対する支援方法についての専門的な知識と具体的な支援方法を学ぶセミナーを開催します。


茨障研ホームページ(関連サイト)
http://ibashouken.web.fc2.com/home.html


  



第1講座は「障がいと支援の基礎知識」として、新井英靖先生(茨城大学)から、通常学級に在籍する多様な障がいについて、その特徴とそれに応えた支援の仕方をお話いただきました。

  



第2講座は、「子どもへの支援で大事にすべきこと」と題して、石田隆雄先生(元勝田養護学校校長、茨城キリスト教大学)から、通常の学校の困難も知り、通常の学校の中での支援のあり方についてお話をいただき、支援の進め方と方法の実際にかかわるお話をしていただきました。

  


まさに、この講座では通常の学級で特別な支援を必要としている子ども達への支援のあり方について「理論と実際」を学ぶ良い機会になったのではなかったでしょうか。


また、特別報告として、通常学級に在学している自閉症の子をもつ保護者から「私が望む特別支援教育」と題して、母親の目を通じた通常学級における特別支援教育への願いについて報告をしていただきました。



特別支援教育支援員の方々は、特別な支援を必要としている子ども達との係り方の「理論」は当然必要としていますが、日常の係りの中で具体的な支援のあり方、つまり「実際」の支援方法を学ぶという姿勢が窺われました。

また、定員を大幅に超える参加があったということで、毎日の特別支援教育の中で「支援員の方々自身が支援のあり方において困っている」のではないかと考えています。
茨城県教育委員会や各市町村教育委員会において、特別支援教育支援員に対する研修の必要性を強く感じました。


最後に、学級経営(方針)において「担任と支援員」との連携(特別な支援を必要としている子ども達への支援方針)はどのくらいできているのかと感じたセミナーでした。
担任との連携といっても、休み時間は子ども達との係わりをしているので、なかなか担任との話し合いができずにいて、子ども達が帰った後に課題や方針について共有できているのか疑問が残ります。