青年・成人期部会設立記念「講談で学ぶ・成年後見制度」講演会を開催しました。
茨城県自閉症協会の下部組織として「青年・成人期部会」を設立した記念として、昨日女流講談師の神田織音さんを招いて「講談で学ぶ・成年後見制度」にかかる講演会を開催しました。
織音さんによる口演は、
【成年後見講談】2話
○「ナオト君だって一人の人間なんだよ 〜親亡き後を心配して〜」
障がい者ナオト君と家族の艱難辛苦を綴ります。(親亡後のお話)
○「ナオト君だって一人の人間なんだよ (続編)」
成人したナオト君、契約事務や銀行名義の難題に遭遇しました。
【日常生活自立支援事業講談】1話
○「知的障がいがあっても、自立した生活がしたい」
〜サトルさんの一人暮らしを支えているのは〜
の3話です。
成年後見講談では、自分のことを思い出し目頭が熱くなりました。
口演のあと、NPO法人スペース空の稲嶺裕子さん(社会福祉士)を講師に成年後見制度などの「補足説明」をしていただきました。
稲嶺さんは、成年後見人等の活動もしており、知的障がいのある方2件、認知症高齢者の方1件の3件を受任しています。
実際に被成年後見人である知的障がいのある方の実例をまじえながら、お話しをしていただきました。
講演会後に提出されたアンケートでも「大変分かりやすい講談だった」、また補足説明も「講談を聞いてからだったので理解しやすかった」との感想が数多く書かれていました。
成年後見制度は施行後10年を迎えたにも拘らず、利用者の数が伸びていないのが現状でです。
障害者自立支援法でも市町村が行う任意事業として利用支援をしています。
これは、制度の内容が理解しずらいばかりではなく、制度自体にもなにかしらの欠陥があるのではないかと考えることも否めません。
しかし、現行ではこの制度を理解しながら、障がい者の権利擁護の観点からも使用促進をしていかなけれなならないと考えています。
茨城県自閉症協会青年・成人期部会では、自閉症や知的な障がいのある方の今後の生活を見据えて「成年後見制度」や「権利擁護」、そして現在施行されている「障がい者福祉サービス」などについて意見交換をしながら会員相互の連帯を深めていきたいと考えています。