茨城県自閉症協会青年・成人期部会主催で第3回勉強会「障がい者制度改革ってなんなんだ!」を開催しました。

ご報告が遅くなりましたが、先週の日曜日(11月14日)に今年度から茨城県自閉症協会の下部組織として立ち上げた「青年・成人期部会」主催で、障がい者制度改革ってなんなんだ!」(副題:今、なにををすべきか)を開催しました。


茨城県自閉症協会サイト http://asibaraki.web.fc2.com/

開催案内文(青年・成人期部会)PDFファイル http://asibaraki.web.fc2.com/newAS/2010/seinen.NO3.ver2.pdf



当日までは参加者が少ないかなと思っていましたが、開催時間前に申込みなしの方が8名も来るということで、受付やら資料の準備やらで嬉しい悲鳴を上げていました。
参加者の顔が見えるようにロの字に配置した机も3人掛けになるようなことになってしまいました。

講師からのメール連絡にも気が付かずに動き回っていました。
(大忙しで来てくれた講師の薗部さんにはたいへん失礼してしまいました)


定刻には開催し、講師紹介の後、いつものようにパワーポイントを使った理解しやすい語り口で参加者を惹きつけていました。
事務局からは「基本合意文書」、「要望書」、「第一次意見書閣議決定)」を配布させてもらいました。


講師からは、最初に「障害者権利条約」の説明があり、「ところが応益負担=新しい福祉?」、「蝶の羽ばたきが嵐をおこした!」(このフレーズはとてもいい!)、「2010年1月7日基本合意調印」、「制度改革推進会議がスタート」、「障害者制度改革について考える地域フォーラム」のこと、そして講師が何回も訪れている北欧の社会福祉の話しとして「北欧と日本なにが違うか?」、「特別支援教育の日本の実態」、「ある母親の率直な感想」、「だまされてはならない=税はだれのため何のために」、「高負担、だから高福祉!ではない→思想と民主主義を学ぼう」、さらには「今年も10.29 一万人集会成功」、「全国会議員要請と与党民主党懇談10.28」、障害者自立支援法「改正案=当面の重要課題の解消になるか?」、さらには「第一次意見・教育の焦点」、中教審の「特特委員会論点整理より」説明があり、最後に「使命はなにか」というように次から次と新しい動きや情報が語られました。


いつものように、替え歌も飛び出し、初めて薗部さんの講演を聴いた方はビックリしたのではないでしょうか。



休憩の後、意見交換となり、教師や施設職員、そして保護者から身近な課題について提案や質問があり、あっという間に終了時間になってしまいました。

  



講演会終了後は、近くの居酒屋で講師を囲んで更なる意見交換会を行いました。

講師は次の日に開催される障がい者制度改革推進会議の傍聴に出席するにも拘らず、事務局からの申し出に快く受けてくださり、充実した懇親会になりました。
講師は水戸から東久留米に帰宅した後、宴席でも公言していた「めざす会News」をしっかりと発信していました。
(この日の前週金曜日には「障害者自立支援法改正案」が衆議院本会議で可決されてしまいました)


私達事務局は講師が帰った後もいつ終わるとも知れずダラダラと酒を酌み交わしていました。


講演会終了後に提出していただいたアンケートを集計しましたが、いずれの参加者も「たいへん分かりやすい説明だった」や「勉強するきっかけになった」など以下のような内容のものでした。

 ・現状を理解するのに、大変役に立った。(施設職員)
 ・とてもわかりやすく、資料などもよく準備されていたのでよかったです。制度に対する熱い思いが伝わり、自分達もよく学び声をあげていかなければと思いました。(保護者)
 ・大変わかりやすい説明でよかったです。これまでの動きはとてもよくわかりましたが、いつも訳がわからない動きをするのが政治の動きですね。(保護者)
 ・漠然としていた事を、丁寧にご説明いただき助かりました。(保護者)
 ・むずかしい勉強会だと思いましたが、とてもわかりやすく聞くことが出来ました。(保護者)
 ・「障害者制度改革」についての概要が大変分かりやすく理解することができた。「高負担→高福祉」ではない、という話のところがとても興味深く、日本での増税の動きをはじめ、学習していく必要を改めて考えた。(教員)
 ・福祉、教育の問題も税制を含めた日本社会の仕組みから問題があるという事に気づいた様な気がする。(保護者)
 ・全く知識がないままの参加でした。自分でも勉強していくきっかけになりました。(保護者)
 ・同じような内容の研修会等出席しましたが、今回の勉強会は非常に分かりやすく説明されたので、大変参考になり良かったです。(保護者)
 ・海外事情の話が聞けて、改めて参考になる勉強となりました。政府の動きを聞けて、今後の課題を考えました。(保護者)


また、アンケートの項目にある「現在、議論されている障がい者制度改革には何が必要か」では以下のような内容のものでした。

 ・ライフステージに沿ったサービスの提供。(施設職員)
 ・現場、支援を必要とする人の声を反映することが重要だと思います。諸外国での支援を受けている人の率10〜20%に比べ、日本の2%は低すぎる。制度の中に、支援をすべき人にちゃんと手を差し伸べる制度になればよいと思います。(保護者)
 ・障害のある人もない人も、同じように人権があるという視点がかけているので、その意識が必要であると思う。(保護者)
 ・国民の監視、評価。(保護者)
 ・学校を核にした地域改革だと思います。(保護者)
 ・政治家、官僚、国民の意識改革。身近なことでないと無関心である国民性が一番の問題。(保護者)
 ・福祉事業の予算拡充をし、応益負担を見直しする。(保護者)