「興す」の企画・連載の記事です。 「障がい者楽しむ駅伝を」

読売新聞茨城版に「興す」という企画・連載の記事があり、「ふれあい蛍駅伝」の運営者の記事が掲載されていましたので、ご紹介いたします。


読売新聞茨城版の記事から引用します。
(「茨城トップ」の右側に「企画・連載」があります)

企画・連載「興す

8世紀前半、自然や物産の豊かさから「常世(とこよ)の国」と、「常陸国風土記(ひたちのくにふどき)」に記された茨城県。1300年たった今も豊かさは変わらず、農業、伝統産業など様々な分野で発展が続く。先人に続けとばかり、地域の可能性を信じ、新しい風を興そうと奮闘する姿を紹介する。


蛍の会代表 沢畑清子さん

障がい者楽しむ駅伝を

「ママのバカ」。長男俊允(としのぶ)さん(30)が水戸飯富養護学校に入学したての頃、初めて連語を口にした。うれしくて何度も何度も「もう一度言って」と頼んだ日のことを鮮明に覚えている。

 水戸市千波湖周回コースで開かれる知的障害者の駅伝大会「ふれあい蛍駅伝大会」を主催する「蛍の会」の代表を務めて7年になる。年を追うごとに出場チームは増え、4回目の昨年は、埼玉や栃木、千葉などからも参加者があった。

 「学校を卒業すると知的障害者はスポーツを楽しめる場所がほとんどなくなる」と、全国的にも珍しい、社会に出た知的障害者も参加できるイベントを思いついた。大会のもう一つの目的は、大勢の健常者に知的障害者への理解を深めてもらうこと。昨年は約400人のボランティアが駆けつけてくれた。

 俊允さんは、歩き始めるのも、しゃべるのも少し遅かった。生まれつき口蓋裂(こうがいれつ)という病気もあり、「口蓋裂が治れば、話し始めるんじゃないか」という期待から、医師に知的障害と伝えられても認めたくなかった。3歳頃までに話せた言葉は「パパ」と「ママ」「アイス」などだけ。教育相談に週2回、俊允さんの手を引いて通う時、「何でうちの子だけ」と涙が止まらなかった。

 「みんなよりかわいがってもらえる子に育てばいい」。そんな時、義父からの言葉で、すっと楽になった。「出来ることを伸ばしてあげればいいんだ」。父や母の名前、住所、電話番号。毎日、お風呂に入るごとに教えた。「一つ一つがゆっくり。知的障害があったからこそ、ちょっとの成長がすごく幸せだった」

 一方で、「自分がいなくなったらどうなってしまうんだろう」という不安感が絶えず脳裏にあった。「親がいなくなった後、障害者が生きていくための老人ホームを作りたい」。夫の順一さん(65)や、友人たちが賛同してくれ、2002年、俊允さんが通う作業施設で知り合った、同じ悩みを持つ母親たち5人で蛍の会を発足させた。書類の書き方一つわからなかったため、公民館のパソコン教室の初心者コースを申し込み、「あいうえお」の打ち方から学んだ。

 ホーム建設までには法的な問題を始めとして、高いハードルが待ち受けるが、「知的障害者を敬遠しないで温かい目で見てもらえるようになれば」。今は理解を少しずつ広めていければと思っている。(渡辺加奈)

蛍の会代表 沢畑清子さん

(2009年1月6日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ibaraki/feature/mito1230728986685_02/news/20090106-OYT8T00129.htm



この「ふれあい蛍駅伝」は、私が10月下旬にこのブログを始めて初めての書き込みでした。
昨年で第4回目を迎え、地元ではかなり浸透している知的障がい者のための「駅伝大会」となっています。


私たちが自閉症の子ども達と毎週実施している「スポーツ教室」でも第1回目から参加しています。


第1回目の書き込みをリンク(再掲)します。
2008-10-25 「ふれあい蛍駅伝がありました。」
http://d.hatena.ne.jp/nasubi366/searchdiary?word=%2a%5b%a4%d5%a4%ec%a4%a2%a4%a4%b7%d6%b1%d8%c5%c1%5d

2008-10-25「ふれあい蛍駅伝がありました」(再掲)

今年で第4回目を迎えるこの大会は、知的障がい児者が6人1チームとなり、1周3Kmの湖畔を半周ずつ走り、6区間でたすきを繋ぐものです。

参加者は、毎年増えており、養護学校の生徒や福祉施設の利用者などAグループ、Bグループの2グループとなっていて、参加チーム数は両方合わせて106チームとなっています。

この大会には、栃木県や千葉県からチームが参加しています。

主催者は、NPO法人蛍の会で、大会名誉会長は茨城県知事です。

そのほかに、大会顧問が水戸市長や国会議員が名を連ねています。

我らがチームは、4年連続の参加で、自閉症児者を中心にBグループに2チームでエントリーしました。

結果は、聞かないでください。

でも、怪我もなく、全員完走ができました。

NPO法人蛍の会のホームページ
http://www.npo-hotaru.com/


なお、沢畑清子さんは、私が会員となっている「水戸手をつなぐ育成会」の会員でもあります。


来年の駅伝大会も楽しみにしています。