「第28回障がい者制度改革推進会議」が開催されました。

一昨日の午後、内閣府主催で「第28回障がい者制度改革推進会議」が開催されました。


 平成22年12月13日(月)13:00〜17:00
             場所:中央合同庁舎第4号館共用220会議室


 (開会)
  ○議事
   (1)障害者基本法の改正について(第二次意見のとりまとめ等)
   (2)その他
 (閉会)


【資料一覧】
  資料1 第二次意見(素案2)(修正反映版) [PDF:464KB]
  資料2 第二次意見(素案2)(修正箇所表示版) 1-2 [PDF:378KB] 2-2 [PDF:373KB]
  資料3 基本法改正に当たって等の各府省の意見 1-2 [PDF:474KB] 2-2 [PDF:429KB]

 参考資料 委員提出資料 [PDF:235KB]
 
 追加資料 委員追加提出資料
  大谷委員 [PDF:365KB]
  新谷委員 [PDF:151KB]
  堂本委員 [PDF:176KB]
  中西委員 [PDF:85KB]


障がい者制度改革推進会議のサイト
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/kaikaku.html#kaigi28



今回の推進会議は、議事にあるように障害者基本法の改正に当たっての議論になっています。


会議の冒頭、藤井議長代理から今日12月13日は障害者権利条約採択の日である、「わたしたち抜きにわたしたちのこと決めないで」の言葉を胸に議論をしてほしいとのあいさつがありました。


その後、東室長から、本日の資料の説明がありました。
 ・資料1は「障害者制度改革の重要方針について」(第二次意見)素案への意見を整理したもの
  資料2はその際の修正箇所を明示したもの
  資料3は各省庁のコメントをプラスしたもの
  (この各省庁のコメント「実施・検討に当たっての留意点」に注目してみてください
 ・前回会議後の意見は450項目の意見をいただいている。バランス勘案しながら入れるべきものは反映した(資料2参照)
  資料3は各項目に関係各省の意見が書いてある。
今日の討議は、各省庁の意見に推進会議としてはどう考えるかについてご意見をお願いしたいとの話しがありました。



この日の様子をCBニュースが伝えています。

障がい者改革会議、現状認識に関係省庁と隔たり
 内閣府の「障がい者制度改革推進会議」は12月13日、28回目の会合を開き、事務局が前回示した「障害者制度改革の重要方針について」(第二次意見)の素案に対して関係省庁から寄せられた「実施・検討に当たっての留意点」を参考に、第二次意見の取りまとめに向けた議論が進められた。
 委員からは、同会議の障害者に関する現状認識と、関係省庁が留意点として示した内容に隔たりがあると指摘する声が多数出た。

 会合では、障害の程度に応じて受刑者が実行可能な刑務作業を指定するなどの配慮を講じているとする法務省の見解に対して、大谷恭子委員(弁護士)が「(実際は)知的障害のある受刑者が効率の悪い作業を独居拘禁などでさせられ、工賃に不利益を課せられている問題がある」と述べるなど、関係省庁の現状認識が実情とは異なるとする意見が相次いだ。

2010年12月13日 22:11 キャリアブレイン
https://www.cabrain.net/news/article/newsId/31420.html

*1


次回は今週17日(金)に「障害者制度改革の重要方針について」「第二次意見」をまとめる予定のようです。

その後、この第二次意見を閣議決定し、来年の通常国会障害者基本法の改正案が上程される予定です。



また、本日15日、民主党政策調査会の「障がい者政策プロジェクトチーム(PT)」は、障害者基本法の改正などについて議論している内閣府障がい者制度改革推進会議などからヒアリングを実施しています。

民主・障がい者政策PT、基本法改正でヒアリング
 民主党政策調査会の「障がい者政策プロジェクトチーム(PT)」は12月15日、障害者基本法の改正などについて議論している内閣府障がい者制度改革推進会議などからヒアリングした。政府は来年の通常国会への改正案提出を目指しており、同PTでは推進会議と連携して改正案の成立に向けて取り組む方針だ。

 会合後に記者会見した同PTの初鹿明博事務局次長は、推進会議でまとめている同法改正の素案に対して関係省庁が示した「留意点」の内容を「法改正を目指す政府の方針に対し、足を引っ張るよう(なもの)」と批判。ヒアリングの出席者からも同様の意見が出たという。初鹿氏は個人的な意見と断った上で、「(各省庁は)政府方針を踏まえて回答してくれないと困る」と苦言を呈した。

2010年12月15日 19:37 キャリアブレイン
https://www.cabrain.net/news/article/newsId/31469.html

*2

*1:CBニュースから引用をさせていただきました

*2:CBニュースから引用をさせていただきました

「第10回障がい者制度改革推進会議総合福祉部会」が開催されました。

昨日12月7日の午後、厚労省主管で「第10回障がい者制度改革推進会議総合福祉部会」が開催されました。


 平成22年12月7日(火)13:00〜13:45
            場所:厚生労働省 低層棟2階講堂


 議事次第
  1.開会
  2.議事
  (1)報告事項
    •部会作業チーム・合同作業チームの検討について
  (2)その他
  3.閉会


[配布資料]
 資料1
  部会作業チーム(法の理念・目的)議事要旨(11月19日分)
 資料2
  部会作業チーム(障害の範囲と選択と決定〜障害の範囲)議事要旨(11月19日分)
 資料3
  部会作業チーム(障害の範囲と選択と決定〜選択と決定・相談支援プロセス(程度区分))議事要旨(11月19日分)
 資料4
  部会作業チーム(施策体系〜訪問系)議事要旨(11月19日分)
 資料5
  部会作業チーム(施策体系〜日中活動とGH・CH・住まい方支援)議事要旨(11月19日分)
 資料6
  部会作業チーム(施策体系〜地域生活支援事業の見直しと自治体の役割)議事要旨(11月19日分)
 資料7
  合同作業チーム(就労(労働及び雇用))議事要旨(11月19日分)
 資料8
  合同作業チーム(医療)議事要旨(11月19日分)
 資料9
  合同作業チーム(障害児支援)議事要旨(11月19日分)


参考資料1
 第26回障がい者制度改革推進会議(平成22年11月22日)合同作業チームにおける検討について(報告):当日配布資料
参考資料2
 訪問系作業チーム10月議事要旨 修正版


障がい者制度改革推進会議総合福祉部会のサイト
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/index.html


【当日配布資料】
 ○ 障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律の概要(PDF:303KB)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/2010/12/dl/1207-12a.pdf

○ 衆議院厚生労働委員会決議 平成22年11月17日(PDF:16KB))
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/2010/12/dl/1207-13a.pdf

○ 参議院厚生労働委員会附帯決議 平成22年12月3日(PDF:32KB)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/2010/12/dl/1207-14a.pdf

○ 第27回障がい者制度改革推進会議資料「第二次意見(素案)」
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/s_kaigi/k_27/index.html

○【藤岡委員】日本弁護士連合会会長談話(PDF:25KB)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/2010/12/dl/1207-15a.pdf



この日の総合福祉部会は、【当日配布資料】にあるように先週金曜日の12月3日に参議院本会議にていわゆる障害者自立支援法改正案が可決成立したため、部会作業チーム・合同作業チームからの報告に先立ち、各構成員から意見や厚労省の担当者に回答を求めるなど白熱した場面がありました。


冒頭、福井典子構成員(てんかん協会・JD理事)から、
(めざす会News No.84から引用)
 12月3日、議員立法障害者自立支援法改正案が成立しました。
 6月に廃案になったものとほぼ同じものが成立した。とくに参議院厚労委員会では、推進会議、部会との調整は今後どうするか、今後の審議に妨げになるのではないかなどの質問があった、「しっかり調整」との答弁だったが、今後の部会は、目的と審議についてはいままで同様変化なくで、55名で全力で新法づくりにとりくみたいと確認したい。
 部会が提出した「緊急の4つの課題」は、その後どのように予算に反映されるのか気がかりでならない。前回の部会で自立支援医療も岡本政務官も全力あげていると答弁があったが、その後の具体的な進捗状況をご説明願いたい。


また、藤岡毅構成員(弁護士)からは、
(めざす会News No.84から引用)
 日弁連会長談話(朗読、NO191号参照)
 以上のことを日弁連として再度強く求めたいとおもいます。
 わたしは部会構成員として、推進会議、関係者すべてがあらゆる困難を乗り越えて、一致団結して、H25年8月までの自立支援法廃止と同時に新しい総合福祉法を創っていくべきと、全員がここで意思統一して確認したい。


さらには、議事に先立ち、小野浩構成員(きょうされん常任理事)から
(めざす会News No.84から引用)
Q:厚労省担当課長に伺いたい。
 11月末に社会保障審議会介護保険部会のまとめで、被保険者範囲のあり方について「被保険者の年齢を引き下げる方向と介護を必要とするすべての人の普遍化の観点から、若年障害者に対する給付も統合して行う方法について検討がおこなわれてきたところである。現在、障害者施策については、内閣府障がい者制度改革推進本部において議論が行われているところであり、今後は介護保険の骨格を維持した上で被保険者の年齢を引き下げることについて十分な議論を行い結論を得る」とある。
この内容は、あくまでも介護保険の骨格を維持して障害福祉と統合するという考え方。11月19日に厚労省の事務方が提案した素案に対して、介護保険部会からも相当な意見や反発が出た。両論併記となりましたが事務方の介護保険障害福祉の意向が強く反映している。
 国は、基本合意で、自立支援法を廃止して、介護保険との統合を前提としないで新法づくりを約束したとぼくは認識しているが、この部会はそれを前提として議論してきていとおもってきましたが、部会の議論は介護保険統合も選択肢の一つに入っているか?

【参考】
 11月末に社会保障審議会介護保険部会のまとめ
 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000008f07.html#shingi31


A:厚労省中島企画課長
 自立支援医療については、いま、鋭意、いよいよ12月で来年度の予算要求に向けての作業が本格化している。自立支援医療については政務三役含め議論をしているところです。いよいよ本格的に議論を展開していかなければいけないところ。
 ここ1、2週間は、いままでは政策コンテストで、グループホーム、ケアホームの整備とか地域生活支援事業の増額みたいなところにかなり丁々発止やりやってきたものですから、今後は自立支援医療含めてトータルとしての予算をどうするか引き続き検討します。
 介護保険部会から出た介護保険制度の見直しにあたっての自立支援法、障害福祉との関連ですが、私どもの基本スタンスは、原告・弁護団との合意文書、障害保健福祉施策を見直すにあたっては現行の介護保険との統合を前提とせず議論をしていくということですので、そういう方向でこの総合福祉部会で議論も進むものだと思っておりますので、私ども現時点において、介護保険制度との統合スタンスには立っていません。



この日の様子をCBニュースが伝えています。

介護保険との統合あり得ぬ」など批判相次ぐ―障がい者総合福祉部会
 内閣府の「障がい者制度改革推進会議」は12月7日、「障害者自立支援法」に代わる新法の策定について議論する総合福祉部会の第10回会合を開いた。この中で、議事に先立ち、11月末の社会保障審議会介護保険部会の取りまとめや、12月3日の改正障害者自立支援法の成立について、委員から「介護保険との統合はあり得ない」などと批判が相次いだ。

新たな作業チーム座長を承認
 会合では、委員が分かれて個別分野の論点を整理している各作業チームから議論の経過が報告されたほか、来年2月から新設される4つの作業チームの座長を承認した。1月に新しい作業チームのメンバーを決める予定。

2010年12月07日 20:23 キャリアブレイン
https://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=31292

*1

部会は第2期作業チーム(2月〜3月)の座長をつぎのように承認しました。
(めざす会News No.84から引用)

地域移行=大久保常明(全日本手をつなぐ育成会常務理事)
地域生活=森祐司(日本身体障害者団体連合会常務理事・事務局長)
利用者負担=田中伸明(日本盲人会連合
報酬人材確保=現在調整中で正副部会長一任


次回:1月25日(火)全体会のみ、次々回:2月15日(火)に開催することになりました。

*1:CBニュースから引用させていただきました。

「第27回障がい者制度改革推進会議」が開催されました。


昨日の12月6日(月)の午後、内閣府主催で「第27回障がい者制度改革推進会議」が開催されました。


 平成22年12月6日(月)13:00〜17:00 
           場所:中央合同庁舎第4号館共用220会議室


 (開会)
  ○議事
   (1)障害者基本法の改正について(第二次意見のとりまとめ等)
   (2)その他
 (閉会)


【資料一覧】
  資料1 第二次意見(素案)
  資料2 各委員提出意見・資料


障がい者制度改革推進会議のサイト
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/kaikaku.html#kaigi



この日は推進会議として「第二次意見」を取りまとめるために障害者基本法改正について議論を行う旨、東室長から説明があり、素案の提示がありました。



この日の様子をCBニュースが伝えています。

重要方針取りまとめで議論スタート―障がい者改革会議
 内閣府の「障がい者制度改革推進会議」は12月6日、第27回会合を開き、「障害者制度改革の重要方針」(第二次意見)の取りまとめに向けて議論をスタートさせた。年内にも取りまとめ、同会議の上部組織で菅直人首相を本部長とする「障がい者制度改革推進本部」に提出する予定。

 この日の会合では、今までの議論を基に作成した第二次意見の素案が、事務局から示された。委員からはおおむね評価する声があった一方で、文言の加筆修正や削除を求める意見などもあった。
 特に、障害者権利条約の実施状況の監視などのために設置する「モニタリング機関」について、「『基本法の番人』として実効性のある体制が必要で、これは極めて大事。首相や大臣が(同機関から)具申を受けた時に応答する義務を設けるべき」(山崎公士・神奈川大教授)、「(同機関が行政に出す)勧告の強制力は(条約を批准した)各国でも問題になっており、勧告を無視する国もある。しかるべき期間内に(行政が)応答するよう定めるべき」(北野誠一・おおさか地域生活支援ネットワーク理事長)などの意見が出た。

2010年12月06日 23:06 キャリアブレイン
https://www.cabrain.net/news/article/newsId/31275.html

*1


推進会議が6月に取りまとめた「障害者制度改革の推進のための基本的な方向」(第一次意見)では、政府が第二次意見を踏まえて制度改革の重要方針を決定し、障害者基本法の抜本改正や制度改革の推進体制などに関する法案を来年の通常国会に提出すべきとしています。

第一次意見の概要(2009年6月29日閣議決定
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/pdf/kihon-gaiyo.pdf
(PDFファイル:116KB)



事務局である東室長は、次回は12月13日(月)に開催し、次々回は12月17日(金)も開催し、今日も含めて3回で第二次意見をとりまとめると述べました。

*1:CBニュースから引用させていただきました。

障害者自立支援法改正案が成立しました。


12月3日(金)に障害者自立支援法の改正案(正式名称:「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案」)が、参院本会議で民主・自民各党などの賛成多数で可決しました。
衆院では11月18日に可決されていました。


今回の改正案には支援の対象に発達障がいが追加されたほか、応益負担(サービスに応じた負担)から応能負担(支払い能力に応じた負担)に変更する内容等が盛り込まれている。また、グループホームを利用する個人への助成障がい児向け放課後型デイサービスの制度化相談支援体制の強化、知障がい者の方への成年後見の利用支援を市町村の必須事業にすることなども盛り込まれています。


低所得者の利用料が減額されるため早期成立を求める声もありましたが、一方で1割負担が残ってしまうことに対する反発も多く、当事者の方々の意見を十分に聞き反映できたか?多くの課題が残る結果となっていました。


このニュースは当日の午後には数多くのサイトで速報されていました。
感心の深さを感じました。
その中から、CBニュースを引用します。

改正障害者自立支援法が成立
 改正障害者自立支援法は12月3日の参院本会議で、民主、自民、公明各党などの賛成多数で可決、成立した。

 同法には、▽利用者の応能負担を原則とすること▽発達障害者が障害者自立支援法の対象になることの明確化▽相談支援体制の強化▽市町村による成年後見制度利用支援事業の必須事業化▽障害者向けグループホームやケアホームを利用する際の助成制度の創設▽障害児らが利用する「放課後等デイサービス」の創設―などが新たに盛り込まれている。

 障害者自立支援法は廃止が予定されており、同法に代わる新法「障害者総合福祉法」(仮称)の2013年8月までの施行を目指すことが閣議決定されている。

2010年12月03日 21:13 キャリアブレイン
https://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=31238

*1


なお、この改正案に可決には懸念の声が各方面から聞かれていました

このブログでも数日前に掲載していますので、参考までに遡ってみていただければ幸いです。


障害者自立支援法改正案の可決に懸念の声―総合福祉部会
2010年11月19日 20:09 キャリアブレイン
https://www.cabrain.net/news/article/newsId/30961.html

*1:CBニュースから引用させていただきました。

自閉症連続セミナー「自閉症の人たちのらいふステージ」を開催しました。


昨日、茨城県自閉症協会主催(後援:茨城県、全国障害者問題研究会茨城支部茨城県障害者問題研究会=茨障研)で自閉症連続セミナー自閉症の人たちのらいふステージ」〜自閉症児者がいきいきと地域で暮らしていくために〜を開催しました。

茨城県自閉症協会ホームページ http://asibaraki.web.fc2.com/


後援の茨城県からは「人権啓発活動事業」として開催に当たっての予算面での助成を受けました。
また、茨障研からは開催案内に当たっての広報と人的支援を受けました。


この自閉症連続セミナーは、10月31日(日)と11月27日(土)の2日間でセミナー1:幼児期、セミナー2:学齢期、セミナー3:思春期、セミナー4:成人期の4講座を武藤直子先生を招いて開催しました。


武藤直子先生は全国療育相談センターのスーパーバイザー、親子相談センター所長、心の発達研究所理事、そして自閉症スペクトラム支援士、臨床心理士として全国的に活躍されている方です。
武藤先生には、2008年に開催したシンポジウムで「自閉症スペクトラムの基本概念と支援」と題して講演をいただいきました。そのときに提出していただいたアンケートで「基礎からもっと時間をかけて幅広い内容まで学びたい」との要望が多かったことから、今回の企画となりました。


セミナー1:幼児期では自閉症と発達障がいの基礎知識、自閉症の行動と特徴、太田ステージの理解、障がい受容のプロセス、幼児期にしておきたいことなどパワーポイントを用いりながら分かりやすく説明をしていただきました。


セミナー2:学齢期では発達課題についての講演で、学齢期は一番伸ばせる時期であることを強調しながら、発達の道筋、障がいモデルのなかでの太田ステージの操作基準を映像を交えながら分かりやすく説明をしていただきました。

太田ステージの解説もしていただきました。
ステージ1、ステージ2、ステージ3-1・3-2、ステージ4、ステージ5の理解、そして具体的な支援または指示の方法などを解説していただきました。

このセミナーでは太田ステージに対する質問が多くあり、武藤先生からは丁寧に解説をしていただきました。


セミナー3:思春期では問題行動への対応、行動に関連する要因の分析、問題行動への具体的な対処方法などを前置きしながら、思春期に起こってくること、思春期に心がけておきたいこと、思春期までにしておきたいこと、性的な発達など実践や実例に基づいた後援をしていただきました。

  


ここでも具体的な支援や指示は「絵に描ける指示」をするように心がけることという解説は心に残りました。


セミナー4:青年・成人期では高機能自閉症アスペルガー症候群の解説、社会性の発達を促すために、周りの対応方法、本人側の対応、就労を考えたとき必要なこと、そして余暇の活用、親に期待されることなど発達の年齢にあった生活によって安定を図る(二次障がいを起こさない)、生きることを楽しむ(働くことや愛すること)、そして社会や回りの理解を求めつつ、「ちがい」を受け入れる成熟した社会の実現に取り組む必要性を訴えていました。

この日の質疑応答でも保護者から施設職員まで数多くの質疑にも丁寧に答えられており、セミナー終了後も個別の質問にも答えていただきました。

  



セミナー終了後に提出していただいたアンケートは集計次第、茨城県自閉症協会のホームページにUPする予定ですが、そのまとめの概要を下記に掲載します。


・実生活においての具体的な例とアドバイスを話していただけたので、わかりやすくためになった。(保護者)
・太田ステージ!子ども達を理解する手立てとしてすばらしいツールですね。もっと勉強して活用できればと思いました。(保護者)
・今回のセミナーに参加し、これだけの学びをいただけると、本当に安心してこれからの様々なことに、元気に明るく挑んでいける気がします。(保護者)
・体的な例を挙げての話で興味深く聞かせていただいた。自閉症と思われる児童への関わりを「段階を踏んで関わる必要性」を感じた。(教育関係者)
・武藤先生のお話は具体的事例が数多く実践的対処法が聞けて参考になった。「小児科の先生方がこの分野に参加して下さることで保護者は大きな力をもらえる」という話は、同感。一生に亘っての支援のあり方が何となくわかった。(教育関係者)
・童保育で自閉症児に接し、彼らの行動の不思議さがどういう意味を持っていたのか、先生のお話を聞くうちにわかってきました。「×だけでなく、○とセットで子ども達に伝える接し方」等、とてもためになった。(施設職員)
・知的障がいを抱えた人たちの通所授産施設の職員〜最近問題行動が表出し、支援に困っている利用者がいるが、支援方法の糸口が見えた気がする。早々に実施したい。(施設職員)
・身内の子どもが自閉症と診断されましたが、全く知識がなくどうしたらよいかわからず参加しました。先生のお話はとてもわかりやすくよかったです。(医療関係者)
・社会には自閉症を知らない人たちがたくさんいる。環境を整えることを願ってもなかなか実現しない。自閉症者をきちんと社会に適応できるように育てる方がずっと早いと思う。(保護者)


いかがだってでしょうか。

このセミナーに参加していない方にもこの自閉症連続セミナーのさわりだけでも分かっていただけるようアンケートでの感想やご意見を交えて掲載しました。


茨城県自閉症協会が開催する来年度の「自閉症セミナー」にご期待ください。

「第26回障がい者制度改革推進会議」と「第1回差別禁止部会」が開催されました。


昨日の午後、内閣府主催で「第26回障がい者制度改革推進会議」が開催されました。


平成22年11月22日(月)13:00〜15:30 中央合同庁舎第4号館共用220会議室


 (開会)
  ○議事
   (1)障害者基本法の改正について
   (2)その他
 (閉会)


【資料一覧】
  資料1 合同作業チームにおける検討について
  資料2 「障害」の表記に関する検討結果について
  資料3 障害者制度改革の重要方針について(第二次意見)(骨子案)
  資料4 基本法と個別法の性格について


各委員提出意見・資料
 大谷委員提出資料
 勝又委員提出資料
 佐藤委員提出資料
 長瀬委員提出資料
 中西委員提出資料


障がい者制度改革推進会議のサイト
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/kaikaku.html#kaigi


この日の会議は、障害者基本法改正にむけての実質最後の議論の場といわれており、合同作業チーム報告と議論、障害の表記、第二次意見意見骨子について、障害者基本法と個別法の性格についてが議論されました。


長瀬修委員からは神奈川県自閉症協会が発行した「自閉症児者の求める合理的配慮と障害者制度改革の方向性」が資料として提出されました。
神奈川県自閉症協会では、障がい者制度改革推進会議に対する意見として、?自閉症の理解を具体的に得るための「自閉症児者の求める合理的配慮」?基本的な方向(第一次意見)を踏まえての「自閉症児者の求める制度改革の方向」にまとめて提示しています。
このような活動は自閉症児者の「重篤な障がい」を推進会議委員そして総合福祉部会委員に理解していただき、その先にある合理的配慮と特別な支援をするための資料としてとても重要なものであると考えます。



また、推進会議(親会議)に引き続いて「第1回差別禁止部会」も開催されました。


平成22年11月22日(月)16:00〜17:15 中央合同庁舎第4号館共用220会議室


 (開会)
  ○議事
  (1)差別禁止部会の運営について
  (2)今後の進め方について
  (3)その他
 (閉会)


【資料一覧】
  資料1 障がい者制度改革推進会議差別禁止部会構成員名簿
  資料2 障がい者制度改革推進会議差別禁止部会の開催について
  資料3 差別禁止部会の今後のおおまかなスケジュール


障がい者制度改革推進会議のサイト
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/kaikaku.html#kaigi
この下に「差別禁止部会」のコーナーがあります。


部会長は、互選により棟居快行大阪大学教授(憲法学)が選出され、「大変なチャンスであり、期待以上のものがあってしかるべきである」と述べられました。
棟居部会長から副部会長として伊東弘泰委員(特定非営利活動法人日本アビリティーズ協会会長)、竹下義樹委員(社会福祉法人日本盲人会連合副会長、弁護士)が指名されました。



この日の様子をCBニュースが伝えています。

法令の「障害」表記は当面「現状維持」―障がい者改革会議
 内閣府の「障がい者制度改革推進会議」は11月22日、26回目の会合を開き、菅直人首相を本部長とする「障がい者制度改革推進本部」から諮問を受けて検討していた、法令などにおける「障害」の表記の在り方について、「当面は現状維持」とした。

 法令などにおける「障害」の表記について、「当面、現状の『障害』を用いること」「今後、制度改革の集中期間内(2014年ごろまで)を目途に一定の結論を得ることを目指すべき」との見解を示した。

差別禁止部会がスタート
 この日は、障がい者制度改革推進会議の会合後に、差別禁止部会の初会合が開かれ、委員の互選により、棟居快行委員(阪大教授)が部会長に選出された。

2010年11月22日 22:34 キャリアブレイン
https://www.cabrain.net/news/article/newsId/31000.html

*1


また、毎日新聞でもこの日の様子を伝えています。

差別禁止部会:内閣府で初会合 障害者の生活底上げへ議論
 障害者差別禁止法の制定を目指す政府の障がい者制度改革推進会議の専門部会「差別禁止部会」(部会長・棟居快行大阪大教授)の初会合が22日、内閣府で開かれた。13年通常国会への法案提出に向け、障害者の生活全般の底上げにつながる議論を進めることで一致した。

毎日新聞 2010年11月23日 1時08分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20101123k0000m010129000c.html

*2

さらには、Twitterでも多くの「つぶやき」がある障害者自立支援法改正案について触れたいと思います。


障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会◆ニュース
 2010.11.22 第73号(通巻181)から引用させていただきます。
 http://www.normanet.ne.jp/~ictjd/suit/


24日(水)25日(木)26日(金)国会行動へ参加を
    国会は流動的です。あきらめません!


国会は本日22日の柳田法務大臣の辞任もあり、
内閣支持率は暴落し20%台に、不支持は6割近くに)
 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20101122k0000m010076000c.html

問題収拾がまだついていない模様です。
24日の補正予算可決もあやうい雲行き、予算委員会後の参院厚労委員会は玉突きでずれ込む可能性も生まれるか?
週末の日曜日には普天間基地問題が最大テーマの沖縄県知事選も控え、まさに国会の一寸先は闇です。

しかし、10.29実行委員会が提起し、めざす会など訴訟団も呼応した、今週の3日間の連続行動は大成功させましょう!
と、めざす会太田事務局長はよびかけメール転送依頼を何度も何度も送っています。

おもえば6月の廃案のときも、国会が荒れて、普天間問題で鳩山首相突然の辞任で参議院本会議が延期になった。
そこからの大逆転でした。
あきらめたらそれまで。私たちは絶対にあきらめません。
応益負担はダメ。だめなものは、だめなんでから。


11月24日(水)の行動提起で追加です。
参加されるみなさんへのご徹底をよろしくお願いします。

13時〜 参議院議員会館前の路上集会と参議院議員への要請行動(ロビー活動)
*議員要請行動は、13時に参議院議員会館101会議室打ち合わせ
 20班で全参議院議員にアタックします。
 ロビーで12時半頃より、要員が通行証を持って待機します。


また、ブログでも「改正」法案めぐって議論が盛んです。
不可解なり!障害者自立支援法一部改正法案
 http://tatsuya1956.blog48.fc2.com/blog-entry-372.html

*1:CBニュースから引用させていただきました。

*2:Webサイト毎日jpから引用させていただきました。

茨城県自閉症協会青年・成人期部会主催で第3回勉強会「障がい者制度改革ってなんなんだ!」を開催しました。

ご報告が遅くなりましたが、先週の日曜日(11月14日)に今年度から茨城県自閉症協会の下部組織として立ち上げた「青年・成人期部会」主催で、障がい者制度改革ってなんなんだ!」(副題:今、なにををすべきか)を開催しました。


茨城県自閉症協会サイト http://asibaraki.web.fc2.com/

開催案内文(青年・成人期部会)PDFファイル http://asibaraki.web.fc2.com/newAS/2010/seinen.NO3.ver2.pdf



当日までは参加者が少ないかなと思っていましたが、開催時間前に申込みなしの方が8名も来るということで、受付やら資料の準備やらで嬉しい悲鳴を上げていました。
参加者の顔が見えるようにロの字に配置した机も3人掛けになるようなことになってしまいました。

講師からのメール連絡にも気が付かずに動き回っていました。
(大忙しで来てくれた講師の薗部さんにはたいへん失礼してしまいました)


定刻には開催し、講師紹介の後、いつものようにパワーポイントを使った理解しやすい語り口で参加者を惹きつけていました。
事務局からは「基本合意文書」、「要望書」、「第一次意見書閣議決定)」を配布させてもらいました。


講師からは、最初に「障害者権利条約」の説明があり、「ところが応益負担=新しい福祉?」、「蝶の羽ばたきが嵐をおこした!」(このフレーズはとてもいい!)、「2010年1月7日基本合意調印」、「制度改革推進会議がスタート」、「障害者制度改革について考える地域フォーラム」のこと、そして講師が何回も訪れている北欧の社会福祉の話しとして「北欧と日本なにが違うか?」、「特別支援教育の日本の実態」、「ある母親の率直な感想」、「だまされてはならない=税はだれのため何のために」、「高負担、だから高福祉!ではない→思想と民主主義を学ぼう」、さらには「今年も10.29 一万人集会成功」、「全国会議員要請と与党民主党懇談10.28」、障害者自立支援法「改正案=当面の重要課題の解消になるか?」、さらには「第一次意見・教育の焦点」、中教審の「特特委員会論点整理より」説明があり、最後に「使命はなにか」というように次から次と新しい動きや情報が語られました。


いつものように、替え歌も飛び出し、初めて薗部さんの講演を聴いた方はビックリしたのではないでしょうか。



休憩の後、意見交換となり、教師や施設職員、そして保護者から身近な課題について提案や質問があり、あっという間に終了時間になってしまいました。

  



講演会終了後は、近くの居酒屋で講師を囲んで更なる意見交換会を行いました。

講師は次の日に開催される障がい者制度改革推進会議の傍聴に出席するにも拘らず、事務局からの申し出に快く受けてくださり、充実した懇親会になりました。
講師は水戸から東久留米に帰宅した後、宴席でも公言していた「めざす会News」をしっかりと発信していました。
(この日の前週金曜日には「障害者自立支援法改正案」が衆議院本会議で可決されてしまいました)


私達事務局は講師が帰った後もいつ終わるとも知れずダラダラと酒を酌み交わしていました。


講演会終了後に提出していただいたアンケートを集計しましたが、いずれの参加者も「たいへん分かりやすい説明だった」や「勉強するきっかけになった」など以下のような内容のものでした。

 ・現状を理解するのに、大変役に立った。(施設職員)
 ・とてもわかりやすく、資料などもよく準備されていたのでよかったです。制度に対する熱い思いが伝わり、自分達もよく学び声をあげていかなければと思いました。(保護者)
 ・大変わかりやすい説明でよかったです。これまでの動きはとてもよくわかりましたが、いつも訳がわからない動きをするのが政治の動きですね。(保護者)
 ・漠然としていた事を、丁寧にご説明いただき助かりました。(保護者)
 ・むずかしい勉強会だと思いましたが、とてもわかりやすく聞くことが出来ました。(保護者)
 ・「障害者制度改革」についての概要が大変分かりやすく理解することができた。「高負担→高福祉」ではない、という話のところがとても興味深く、日本での増税の動きをはじめ、学習していく必要を改めて考えた。(教員)
 ・福祉、教育の問題も税制を含めた日本社会の仕組みから問題があるという事に気づいた様な気がする。(保護者)
 ・全く知識がないままの参加でした。自分でも勉強していくきっかけになりました。(保護者)
 ・同じような内容の研修会等出席しましたが、今回の勉強会は非常に分かりやすく説明されたので、大変参考になり良かったです。(保護者)
 ・海外事情の話が聞けて、改めて参考になる勉強となりました。政府の動きを聞けて、今後の課題を考えました。(保護者)


また、アンケートの項目にある「現在、議論されている障がい者制度改革には何が必要か」では以下のような内容のものでした。

 ・ライフステージに沿ったサービスの提供。(施設職員)
 ・現場、支援を必要とする人の声を反映することが重要だと思います。諸外国での支援を受けている人の率10〜20%に比べ、日本の2%は低すぎる。制度の中に、支援をすべき人にちゃんと手を差し伸べる制度になればよいと思います。(保護者)
 ・障害のある人もない人も、同じように人権があるという視点がかけているので、その意識が必要であると思う。(保護者)
 ・国民の監視、評価。(保護者)
 ・学校を核にした地域改革だと思います。(保護者)
 ・政治家、官僚、国民の意識改革。身近なことでないと無関心である国民性が一番の問題。(保護者)
 ・福祉事業の予算拡充をし、応益負担を見直しする。(保護者)